まるで自分が全宇宙と固くひとつに結ばれているかのように感じ始める。『神秘学概論』ルドルフ・シュタイナー(著)より引用。
以下の紹介内容は、下記より引用しています。
神秘学概論 (ちくま学芸文庫) 文庫
【参考】
『神秘学概論』
ルドルフ・シュタイナー/著
高橋 巌/訳
ちくま学芸文庫
それ以外の追加情報については、参照元を個別に記載します。
ふさわしい進化段階に至れば、自分の本性と大宇宙とのこの関係を認識できるようになる。この認識段階は、「小宇宙」(ミクロコスモス)、つまり人間自身と「大宇宙」(マクロコスモス)との対応を認識させる。
自分を完全に自立していると感じるにもかかわらず、まるで自分が全宇宙と固くひとつに結ばれているかのように感じ始める。この感情は、全宇宙への同化であり、全宇宙との一体化であるとはいえ、自分の本性が失われているのではない。この進化段階は、「マクロコスモスとの一体化」と呼ばれる。
この一体化によって、個別意識が消えたり、人間本性が全なるものの中に解消されてしまったりすることは、まったくありえない。そう考えるのは、未熟な判断力によるものにすぎない。
1.霊学の研究。この段階では、まだ物質的、感覚的な世界で獲得された判断力を用いる。
2.霊視認識の獲得。
3.隠された文字の解読(霊聴に対応)。
4.霊的環境に生きる(霊的合一に対応)。
5.小宇宙と大宇宙の関係の認識。
6.大宇宙との一体化。
7.魂の基本気分がこれまでの諸体験のすべてに対応するようになる。
人間こそが、愛の力を初めて行使しなければならない。それによって、叡智の宇宙」は「愛の宇宙」にまで進化を遂げなければならない。
愛は、自我がそれを自らの中から発展させるのでなければ、このような進化を可能にすることはできない。
高次の太陽存在が、そのための「愛の手本」として、自らを開示する。この存在のことはすでに、キリストの進化を述べたときに取り上げた。この存在の自己開示と共に、愛の萌芽が人間存在の内奥の核心に埋め込まれた。
愛の萌芽は、この核心から宇宙進化全体の中へ流れていかなければならない。
すでに叡智は、地球の感覚世界の諸力として、外なる「自然力」として開示されている。そのように未来においては、愛そのものが、すべての現象の中に、新しい自然力となって開示されるであろう。これが未来へ向けての一切の進化の秘密である。
人間が進化の意味を本当に理解できたとき、その認識のすべてから、愛を成熟させるべき種が生じる。愛の力が生じる分だけ、未来のための創造行為が現れる。
すでに述べた「霊化」という最終結果を生じさせる強力な働きは、愛からのみ生じうる。そして人間の進化と地球の進化を霊的に認識することができればできるほど、未来のための愛の萌芽が生じる。
霊的な認識は、認識そのものを通して、愛に転化される。
土星紀、太陽紀、月紀を通して準備された叡智は、人間の肉体、エーテル体、アストラル体の中で働いている。
それは「宇宙叡智」として現れている。
しかし叡智は、「自我」の中で内面化される。「外なる叡智」が、地球紀以降、人間において「内なる叡智」になる。
そして叡智は内面化されると、愛の萌芽になる。叡智は愛の前提条件なのだ。
愛とは、「自我」の中で再び蘇った叡智のことなのである。
以上の紹介内容は、下記より引用しています。
神秘学概論 (ちくま学芸文庫) 文庫
【参考】
『神秘学概論』
ルドルフ・シュタイナー/著
高橋 巌/訳
ちくま学芸文庫
それ以外の追加情報については、参照元を個別に記載します。
【inner-wishより紹介に関する補足説明】
この内容は、『神秘学概論』ルドルフ・シュタイナー著より一部分のみを抜粋しています。この著書全体に関しては、各自の責任において参考にしてください。