鬱の予防にも対処にも、「心の対応」は大切です。
ここでは、私が最も重要だと思う3つの「心の対応」について説明します。
これらの「心の対応」は、鬱の予防・対策に限らず、健康的な生活の、更には自己変容の道のベースとなります。
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2022年9月7日更新NEW!
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鬱気味の時や深刻な鬱病の場合は特に、自分自身に対して過度に否定的な見方をしがちです。ここではまず「春のあたたかい心」で自分自身に接することをお勧めします。
「春のあたたかい心」とは、春の陽だまりの中にいるような、そんな心の状態です。そのような心持ちでいると、実際に身体中が温まり、リラックスしてきて呼吸も自然に深くなり、エネルギーの流れが改善されます。
自分自身に優しくあたたかく接することは効果的なのです。
鬱の場合、自分に否定的になりすぎたり、批判が過ぎたり、絶望的な見方をしてしまったり…と、健康的な状態ではなくなっている場合が多いと思います。
そんな時には、(時々必要になる)自分に厳しくする立場は脇へ置いておき、とにかくあたたかい心で自分自身に接しましょう。甘やかすというわけではなく、ただ「あたたかい心」で見守るのです。
鬱の時は、自分を守るために自分の殻に閉じこもって外界を遮断したりする場合が多いのですが、そのような窮屈な状態で長くいると、全身は緊張し、呼吸も浅くなり、エネルギーが内外に循環しなくなり、悪化する一方です。
けれど、「春の陽だまりのような、あたたかい心」に包まれると、穏やかな気持ちでリラックスでき、青空を眺めながら寝転んでいるような、伸びやかで自由な気持ちになります。そして全身の緊張がほぐれ、呼吸がゆっくり深まり、エネルギーが内外に循環するようになります。
このような状態は春の日差しを浴びなくても、晴れでも雨でも雪でも、寒くても暑くても、要するにどんな環境でも、自分に対する心の接し方で可能です。鬱で深刻な事態かもしれませんが、どんな状況であっても、心は自由なはずです。どんな心でいるかは選べるのです。
もし、鬱状態や鬱病などで早期回復を願うなら、自分を追い詰めて苦しめるのではなく、早めに「春のあたたかい心」で自分に接することをおススメします。その方が早く回復すること間違いなしです。
心の中の本音に気づいて、ありのまま受け入れることが大切です。
心の本音を感じないようにブロックし続けた結果、エネルギーの流れが阻害され、結果的にエネルギー不足に陥ってしまいます。逆に心の本音を受け入れれば、日常の流れを取り戻せる場合が多く、心の変化につながっていきます。
心の本音を自然に感じることができれば、心の自然な変化を取り戻すことができます。
誰かにわかってほしい本音。それを一番受け入れる必要がある人は自分自身です。たとえ世界中の人が理解してくれないとしても、自分自身が理解して受け入れることができれば、それで心はOKなのです。
つまり、自分の「言いにくい」本音をわかってあげることが必要です。
通常、楽しい・嬉い・気持ちいいなどポジティブな気持ちは自然に流れていきますが、つらい・苦しい・悲しい・寂しい・怖い・嫌だ・腹が立つ…などネガティブな気持ちは、それが「言いにくい」本音である場合、無意識に心の底にしまいこまれます。
その理由は様々で、立場上言えない、表現すると問題がある、気づきたくない、恥ずかしい、反応されると困る、他人を傷つけたくない…など。そのまま表現しない選択は必要な場合があるのだと思います。
実際、自分が受け入れた後であれば、相手が受け入れやすい表現で自然に伝えられる場合が多いのですが、自分が受け入れていない場合、未消化の激しい感情をそのままぶつけてしまい、よくない結果を招くことも多くなります。
ですが鬱に関して言えば、人に表現するかどうかよりも、まず、自分自身が気づいて受け入れることによって、心の自然な流れを止めないことが大切です。
鬱のエネルギー不足のタイミングでは過去の問題に深入りする必要はありません。過去の問題を処理することは健康を取り戻してからの方が良いのです。鬱の時には、まず一番身近な今止めている本音に気づくのがポイントです。
鬱に至るまでには、色々多くの「心の重荷」を背負っていることが多いのですが、遠い過去の問題まで掘り下げて処理するには、エネルギーが足りないはずです。そもそもエネルギー不足で鬱に陥っているのに、そのタイミングで無理をして過去へ旅立てば、完全にエネルギーが枯渇してしまい、動けなくなってしまいます。過去への旅は健康になってからの方が良いのです。
まずは健康な状態を取り戻すために、今最も大きな重荷となっていることに目を向けましょう。そこには必ず、「言いにくい」本音があるはずです。その本音に気づいて受け入れましょう。
その際、気持ちを受け入れることが重要なので、「どうする」「こうする」は考えません。本音を認めて何かが崩れることはない、気持ちを受け入れるだけだ、という約束を交わして安全に本音を受け入れる準備をするといいかもしれません。
安心して本音を感じることができること、本音を受け入れ、自然に流せること。この対応が身に付けば、心の流れを常に自然に保てます。
鬱に限りませんが、心から「手放す」ことが大切です。
鬱を悪化させる最大の原因は「心の重荷」。心の重荷を手放すことで、エネルギーの停滞がなくなり、エネルギーが自然に流れ始めます。
心の重荷とは、川の流れを堰き止めている物のようです。その周りに様々な物が引っかかって、どんどん流れが堰き止められ、最後には流れが止まります。この流れを止める重荷を手放し、心の流れを自然な状態に回復することが必要です。
川の流れのように、あるいは青空を流れる雲のように、心の中は常に色々な思いが流れていきます。それが自然なありのままの姿です。心は常に移ろい変化するものなのです。
だから心から「手放す」と言った場合、本来は全てを手放すということになります。というよりは、捕まえない、あるいは引き止めないということでしょうか。
青空を流れる雲の1つをずっと引きとめ続けることが不自然なように、「心の重荷」を流してしまわず、そこにとどめ続けることは、とても不自然なことなのです。でも、手放せないのには訳があります。理由があって手放せないのです。
「心の重荷」は通常、「言いにくい」本音のまわりに色々なものが雪だるま式に大きくくっついています。例えば、この本音を認めてしまうと、「行動に移さなければならない」とか「すぐ変化しなければ」とか「誰かにひどいことをしてしまいそうだ」とか「取り返しがつかなくなりそうだ」とか「忘れたら同じことの繰り返しだ」とか…。まるで本音が爆弾の核であるかのように色々な爆破物でコーティングされているのです。
でも中心となっている本音自体はただの気持ちでしかないので、本来は無害なはず。それを感じてどうするかは本人次第でどうにでも自由にできる問題です。けれど、感じることを恐れて止めてしまったばっかりに、どんどん問題が大きくなってしまいます。
だから、まず落ち着いて、心の重荷の爆弾を中心に向かってたまねぎの皮をむくように解体し、中心の本音をしっかり受け止めてわかってあげればいいのです。ただの本音なので、これを扱うかは別問題と考えて。そして流す。
そうすると、次々と自然にあふれる気持ちが流れるようになります。気持ち自体は危険物になるまで止めてしまわなければ、問題を起こしたりしません。ただ流れていくだけです。
「流す」というのは、言いふらすことではありません。そうではなくて、引き止めない、捕まえておかないこと。空の雲のように流れていくままにすることです。これまで、この本音を引き止めておくために膨大なエネルギーを使っていたはず。さらに感じないように、あるいはバレないように隠すためにも相当量のエネルギーを使っていたはずです。手放した後には、これらのエネルギーが自由になります。
こうして自然に気持ちを流していくと、エネルギーの停滞が解消されて、エネルギーの浪費もなくなり、大いなるエネルギーの流れの中に戻れるようになります。そして自然な循環のなかでエネルギー不足も解消していくのです。
このように、心から重荷を手放し、全てを自然な流れに保つことはとても大切なことなのです。
『鬱に役立つ情報』および下記関連ページは全てinner-wishの著作です。
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※人生のリフォーム〜脳の育て方について『1週間で脳から生まれ変わる技術』より引用
心を温める方法、温かい心を広げる方法について説明しています。心を温めることで、ハート〜全身〜大きな心へ「温かい心」は広がります。また日常生活の全ての時に「温かい心」と調和できます。