ランニングを始めたのは高校時代。剣道部で山を走るのが楽しくなってからです。当時は元気一杯で、スピードを上げて山道を走っていたように思います。小学生時代も特にスポーツができる方ではなかったけれど、マラソン大会などでは割と速い方でした。たぶん長い距離を歩いて登校したり、外遊びで走り回っていたので足腰が丈夫だったからでしょう。
大学時代には部活をやめて運動不足のため、早朝ランニングに出かけるようになりました。両親は散歩はするけれどスポーツの習慣がなかったので、「体に悪いからそんなに走るな」と止められながら走りに出かけてました。
実家を出て就職すると、走る時間もなくなってしまいました。病気をして生活を見直したときに、またランニングを生活の中に取り入れたいと思うように。実際にランニングを再開したのは、長女を産んでからです。その頃は、1キロ先の公園まで軽く走る程度だったと思います。
毎日走るようになったのは、次女の出産前後です。1キロ先にある川の土手を毎朝走るようになりました。次女出産後は、家族が寝ている時間を見計らって、早朝5時から5キロ走っていました。当時は夫がレースに参加していたので誘われて、地元の5キロレースに参加し、次女を抱っこして3位の表彰台に乗ったこともあります。10キロレースにも誘われて参加。週末には20キロ走っていた時期もあります。
こうして書いてみると、ガチで走っているような印象ですが、私の本質は「ゆるゆるランナー」。おしゃべりできるスピードで、ゆっくり景色を眺めながら走るのが好きなのです。その後はレースに参加することもなく、一番気持ちいいと思うスピードで、季節の移り変わりを楽しみながら、ゆっくり走り続けています。
歩くより、ゆっくり走る方が気持ちいいタイプなので、毎日5キロ走る生活を続けていたら、200メートル以上歩けなくなったこともあります。それからは、2キロ走って2キロ歩いて帰るように心がけるなど、歩く筋肉も鍛えようと思うようになりました。
でも、毎日走っていると近所の知り合いから色々と声をかけられます。走り始めた頃は「何を目指しているの?」と聞かれていたけれど、ランニング人口が増えてからは流石にそういう質問はなくなりました。でも「偉いね」とか「私も運動しなきゃ」と褒められたり反省されたりするので、目立ってしまうのが少し恥ずかしくなり、走るのをやめて筋トレ生活に変更。主人が体調の変化で走れなくなった時期もあり、しばらくランニング生活をお休みしていました。
でも、やっぱりランニング生活が恋しくなり、最近は週末に夫と大きな公園でランニングコースを走っています。大きな公園では色々なスポーツや、自転車、カヌー、散歩、親子遊びなど、みんなそれぞれが好きなことをして楽しんでいるので、目立つこともなく、のびのび好きなペースでランニングを楽しめるようになりました。
公園のランニングコースでも、色々な走り方の人がいます。陸上チームのメンバーがタイムトライアルをしていたり、ソロでペースを上げて走ってる人や、のんびり走っている人。老若男女いろいろなランナーがいます。ここ数週間はカップルでおしゃべりしながら走っている姿も増えました。
私たち夫婦も、これまでの人生の中で、お互いの部活で走っていた時期から、それぞれのランニング時期を経て、一緒に走るようになりました。それからも、ペースを変えてお互い別々にはしっていた時期や、お互いに病気の期間は1人で走ったり、休む期間があったり、リハビリ期間はゆっくり並走したり、走り方をかえながら、ランニング人生を共にしてきたように思います。色々話し合う必要があるときも、走りながら時々歩きながら話すと、スムーズに話も進みます。
今日も走ってきたのですが、ゆっくり景色を眺めながら走る「ゆるゆるランニング」が本当に気持ちよく、自分に合ってるなとしみじみ感じました。空や風や木々や水面や、楽しく過ごしている人々を眺めながら、風景を呼吸してゆっくり走ってると、全てと調和しているように全身で感じることができるのです。私にとっては「心身霊が全てと調和している」と感じる時間なのだと思います。これからも、形を変えながら、90歳になるまで「ゆるゆるランニング人生」を続けられるよう願いつつ、ゆるゆる鍛え続けようと思います。ゆるランは、私にとって「趣味+体力維持方法」の一つです。
2021年11月21日 inner-wish