ウェルネスの種が実る時
「ウェルネスの種が実った日」、ウェルネスとは何か、どのように種を蒔き育ててきたかについて説明しています。
1.ウェルネスの種が実った日
大学に入学したばかりの次女が、初めての講義に興奮して帰宅しました。
「ウェルネス概論」の授業は、臨床医師である教授の説明がわかりやすく、とても興味深かったようです。
「ウェルネスってママがやってることだよね」「説明を聞けば聞くほど、これママが言ってることだって思った」
と言うのです。
私は、これまで一度も「ウェルネス」という表現を使ったことはありません。
ですが約30年前から現在まで「ウェルネスの種」を蒔き続け、育て続けてきました。
長期にわたり蒔き続けた「ウェルネスの種」がようやく実ったと実感した日でした。
2.ウェルネスとは
ウェルネスについて、基本的な説明は下記がわかりやすいと思います。
『ウェルネス(Wellness)とは「健康(Health)」をより広義に総合的に捉えた概念であり、身体的・精神的により良く生きようと、日々健康的な習慣を実践することを表す。1961年にアメリカのハルバート・ダン博士が「輝くように生き生きしている状態」と提唱したのが最初の定義である。』
【引用】ウェルネスとは・意味(IDEAS FOR GOOD | 社会をもっとよくする世界のアイディアマガジン)
またウェルネスを、よりシンプルな一言でに表現しているのは下記です。
『よりよく生きようとする生活態度』
【引用】ウェルネスとは:世界的な潮流と今後の展望について解説(陽だまり | 未来にウェルネスの発想を)
さらに、ウェルネスの概念は歴史的・文化的に変遷があり、多岐にわたるものであることは次の説明でわかります。
『世界中の研究者がウェルネスの概念をまとめあげるとき、人種、民族、性別、性的指向、宗教、言語をはじめ、様々な見地からの解釈がありました。ここで重要な理解は、「ウェルネスの概念は確定したものではなく、これからも変化していくものである」ということです。』
【引用】ウェルネスとは (u-ryukyu.ac.jp) (琉球大学ウェルネス研究分野)
提唱者であるアメリカのダン医師の表現・定義については、次のように説明されています。
『ウェルネスといえる概念は古代より存在していますが、現代的な使用に通じる定義として1959年にアメリカのダン医師が、ポジティブヘルスの概念化としてハイレベル・ウェルネスという表現と、ウェルビーイングを促進するためのホリスティックなアプローチを示し、その後1961年にウェルネスを次のように定義しました。
An integrated method of functioning that is oriented towards maximizing the potential of which the individual is capable within the environment in which he is functioning.
その人が置かれている環境の中で、個人が能力を発揮できる可能性を最大化することを 目的とした、統合された機能的な方法。』
【引用】ウェルネスとは (u-ryukyu.ac.jp) (琉球大学ウェルネス研究分野)
『ダン医師は同時に、精神的、感情的、身体的、霊的な4つの次元を強調しました。 それ以来、多くのアメリカの学者によってウェルネスが定義されています(Ardell, 1977, 1986; Travis, 1984; Benson and Stuart, 1992; Greenberg and Dintiman, 1997)。』
【引用】ウェルネスとは (u-ryukyu.ac.jp) (琉球大学ウェルネス研究分野)
世界ウェルネス機構(GWI)では次のように定義されています。
『多数の研究者、実務家を擁し、健康とウェルネスについて世界中の動向をリサーチ、レポートを発表するシンクタンクである非営利組織世界ウェルネス機構(Global wellness Institute:以降GWI)は、ウェルネスを以下のように定義しています。
The active pursuit of activities, choices, and lifestyles that lead to a state of holistic health.
全体的な健康状態につながる活動、選択、ライフスタイルの積極的な追求』
【引用】ウェルネスとは (u-ryukyu.ac.jp) (琉球大学ウェルネス研究分野)
また世界ウェルネス機構(GWI)では、ウェルネスの特徴を次のように説明しています。
『GWIでは、ウェルネスの概念には様々な定義、地域差があることを認めたうえで、いくつかの共通項があることをまとめました。「ウェルネスは多次元的であること」、「ウェルネスは連続的であること、そして「時間(時代)とともに変化すること」、「ウェルネスは個人的なものであること、そして環境による影響も受けること」、「ウェルネスとは自己責任であること」です。多次元的であることについては、「身体のウェルネス」、「精神のウェルネス」、「感情のウェルネス」、「スピリチュアルウェルネス」、「社会のウェルネス」、「環境のウェルネス」という少なくとも6つの次元(最大9または12)があることを示しています。』
【引用】ウェルネスとは (u-ryukyu.ac.jp) (琉球大学ウェルネス研究分野)
さらにウェルネスの新しい定義として「自己実現」も追加されています。
「身体の健康、精神の健康、環境の健康、社会的健康を基盤にして輝く人生をデザインしていく生き方、自己実現」として、健康(基盤)とウェルネス(ゴール)の関係性を明確にし、生き方、ライフスタイルデザイン、自己実現を含めた、あらゆる分野、事業者が参画できる新しい時代のウェルネスを提案しています」
【引用】ウェルネスとは (u-ryukyu.ac.jp) (琉球大学ウェルネス研究分野)
3.ウェルネスの種を蒔いた時期
私がウェルネスの種を蒔いたのは、およそ30年ほど前からのことです。
30年前は人生・生活・健康の全てにおいてどん底の状態にありました。
詳しくは、下記に書いています。
【関連】●意識変容の波-ライトボディレベル【自己変容の道2】追記
当時、読んでいた本に引用されていたのは、下記のようなウェルネスの定義でした。
『ダン医師は同時に、精神的、感情的、身体的、霊的な4つの次元を強調しました。 それ以来、多くのアメリカの学者によってウェルネスが定義されています(Ardell, 1977, 1986; Travis, 1984; Benson and Stuart, 1992; Greenberg and Dintiman, 1997)。』
【引用】ウェルネスとは (u-ryukyu.ac.jp) (琉球大学ウェルネス研究分野)
「どん底」状態にあった私は「精神的、感情的、身体的、霊的」な健康を取り戻そうと、熱心に勉強し、あらゆる手段を使って、ウェルネスの種まきを開始しました。
その甲斐あって、数年すると心身共に健康になり、出産・転職・引っ越しなど人生の大きな転換期に突入。そこからは、世界ウェルネス機構(GWI)のウェルネス定義にあるような全体的なウェルネスの種まきを始めたのです。
『全体的な健康状態につながる活動、選択、ライフスタイルの積極的な追求』
【引用】ウェルネスとは (u-ryukyu.ac.jp) (琉球大学ウェルネス研究分野)
4.ウェルネスを育てた時期
ウェルネスの種まきをスタートした「人生のどん底期」から30年、あらゆる方法でウェルネスを育ててきました。
世界ウェルネス機構(GWI)で説明されているウェルネスの次元は下記です。
・身体のウェルネス
・精神のウェルネス
・感情のウェルネス
・スピリチュアルウェルネス
・社会のウェルネス
・環境のウェルネス
少なくとも6つの次元(最大9または12)
【引用】ウェルネスとは (u-ryukyu.ac.jp) (琉球大学ウェルネス研究分野)
このような多岐にわたるウェルネスの分野に、あらゆる種まきを繰り返してきました。
特に私個人の人生や生活に関しては、全ての分野についてウェルネスが向上するよう、学び、思い・言葉・行ないの種を蒔き、日常生活の中で習慣化し、時には大きな変更を加えてきたのです。
ですから、そのような姿を見て、説明を聞いて育った次女は、ウェルネスという説明はしてこなかったにも関わらず。「ウェルネス概論」の授業を聞いて、「ママのやってること」と直感で感じたのでしょう。
5.インナーウィッシュの扱い方
インナーウィッシュの仕事の中では「日常生活の意識変容」というウェルネスの一部のみを重点的に扱っています。また、ウェルネスという表現も使用してきませんでした。
【関連】●インナーウィッシュとは
その理由は、ウェルネスの取り扱う分野が多岐にわたり、専門的な知識や情報も日々進化していくため、仕事として扱うには広範囲すぎるからです。
けれど、「日常生活の意識変容」は、人生や生活のウェルネスを向上するものであり、逆に、人生や生活のウェルネスを向上することは「日常生活の意識変容」の重要な基盤になるのです。
そのような理由から、インナーウィッシュでは、多岐にわたる人生や生活ウェルネスの重要性や向上方法を、さまざまな形でかいつまんで紹介しています。
6.ウェルネスの種を育て実らせる
「人生のどん底」状態であっても、ウェルネスの種を蒔くことは役立ちます。というより、「人生のどん底」状態こそ、ウェルネスの種を蒔く時なのかもしれません。
『身体的・精神的により良く生きようと、日々健康的な習慣を実践すること』
【引用】ウェルネスとは・意味(IDEAS FOR GOOD | 社会をもっとよくする世界のアイディアマガジン)
このような人生や生活を「より良く生きる」ための種蒔きは、それを大切に育てていけば、必ず実を結びます。
「人生のどん底」にある時は、自暴自棄になり、何もかも嫌になり、ポジティブな言葉など何も聞きたくないと思う時です。
ですから、無理にポジティブにならなくても良いので、小さな種を一つ二つと蒔くつもりで、人生や生活を少しずつ見直していければ、いつか必ず、蒔いた種の実りを見る日が来ると思います。
7.ウェルネス向上は人それぞれの道
ウェルネス向上には、ひとそれぞれの道があると思います。
世界ウェルネス機構(GWI)では、ウェルネスの共通項を次のように説明しています。
・ウェルネスは多次元的であること
・ウェルネスは連続的であること
・時間(時代)とともに変化すること
・ウェルネスは個人的なものであること
・環境による影響も受けること
・ウェルネスとは自己責任であること
【引用】ウェルネスとは (u-ryukyu.ac.jp) (琉球大学ウェルネス研究分野)
自分のウェルネス状態について誰かと比べても意味がありません。
ウェルネスには各自の「自己実現」という方向性があるからです。
「身体の健康、精神の健康、環境の健康、社会的健康を基盤にして輝く人生をデザインしていく生き方、自己実現」として、健康(基盤)とウェルネス(ゴール)の関係性を明確にし、生き方、ライフスタイルデザイン、自己実現を含めた、あらゆる分野、事業者が参画できる新しい時代のウェルネスを提案しています」
【引用】ウェルネスとは (u-ryukyu.ac.jp) (琉球大学ウェルネス研究分野)
この各自の「自己実現」という方向性がある限り、一人一人に異なる道があり、異なるアプローチがあり、ウェルネスの種まき時期や順番も異なると思うのです。
ですから、自分のタイミングで、次はこの分野のウェルネスを向上しようと、それぞれが自分に合う方法で種まきしていくのが自然ではないかと思います。
私も個人的に、またこれから異なる分野のウェルネス向上の種を蒔き、育てていくことになります。
8.環境のウェルネス向上
ウェルネスは「環境による影響も受ける」ということを考えると、「環境のウェルネス向上」は大切です。
けれど「環境のウェルネス向上」も多岐にわたる分野があり、地域や文化によって考え方にも違いがあり、時代と共に変化しています。ですから大上段に構えて「環境のウェルネス向上」と一言では言い難いものがあります。
それでも、個人的なウェルネス向上と共に、「環境のウェルネス向上」にも配慮した種まきができれば、「環境による影響」は「プラスの影響」が増えていくでしょう。
そして一人一人の自己実現の方向性は多様であり、「環境のウェルネス向上」の多様性を埋めていくものだと思います。
また大きな環境としては、地球や宇宙のウェルネス向上も重要なことだと思います。これもまた、一人一人の自己実現が結果的に「地球や宇宙のウェルネス向上」の一端を担うものになるのではないかと思います。
2024年4月18日公開 inner-wish
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