日常生活の中で何か不思議な感覚、いつもと違う感覚を経験することがあります。そのような不思議な体験の初期は、「よくわからない何かを追い求めている」ような気持ちになります。そのような捉え所のない感覚をうまく表現している文章を『聖なる予言』より紹介します。
以下の紹介内容は、すべて下記より抜粋・引用しています。
聖なる予言 (角川文庫―角川文庫ソフィア)文庫
ジェームズ レッドフィールド (著)
James Redfield (原著)
山川 紘矢 (翻訳), 山川 亜希子 (翻訳)
出版社 : 角川書店 (1996/6/21)
発売日 : 1996/6/21
「変革は第一の知恵から始まるの。神父の話では、この知恵は最初は必ず、何かを追い求める感覚となって、無意識のうちに表面化するんですって」「何かを追い求める?」「そう」「僕たちは何を求めているのかな?」「そこなのよ!最初は、私たちにはよくわからないの。写本によれば、私たちは違う体験を垣間見始めているんですって。生活の中で、今までと何か違う、もっと強烈で勇気の出るような一瞬を味わうの。でも、この体験が何なのかも、私たちは知らないし、どう持続すればいいかもわからない。だから、それが終わってしまうと、また平凡な日常に戻るけれど、何となく不満で何かを追い求めるようになるんですって」
「僕たちが求めている体験とは何なの?第一の知恵って何?」彼女はどこから説明しようかと、ちょっと迷っていた。「説明するのは難しいわ。でも、神父さんはこう言っていたわ。第一の知恵は、私たちの人生での『偶然の一致』に気がついた時、始まるんですって」
「あなたは何か、自分がやりたいことについて、予感とか直感を感じたことがない?人生の進路についてはどう?そして、なぜ、そんな感じがしたか、不思議に思ったことはなかった?そのあと、そんなことはすっかり忘れて、他のことに夢中になっていたのに、ある時、誰かに会ったり、何かを読んだり、どこかへ行ったりしたのがきっかけで、望んでいた方向に導かれたという経験はない?」
「そして」と彼女は続けた。「神父さんによれば、こうした偶然の一致は、どんどん頻繁に起こるようになって、ついに、単なる偶然を越えていると、私たちは思い至るんですって。まるで何か説明できない力に、私たちの人生が導かれているかのように、それが運命づけられていたと感じるの。この体験は、神秘的な感覚と興奮を引き起こして、その結果、私たちはもっと生き生きと感じ始めるんですって。そしてこれが、私たちが垣間見ては、何とか、ずっと味わっていたい体験なの。そして、この不思議な動きは本物で、日常生活の水面下で起きている何か意味のあることだと確信する人たちが、毎日増えているんですって。この気づきが第一の知恵なのよ」
以上の紹介内容は、すべて下記より抜粋・引用しています。
聖なる予言 (角川文庫―角川文庫ソフィア)文庫
ジェームズ レッドフィールド (著)
James Redfield (原著)
山川 紘矢 (翻訳), 山川 亜希子 (翻訳)
出版社 : 角川書店 (1996/6/21)
発売日 : 1996/6/21
本書『聖なる予言』の原書は1993年に出版されました。著者ジェームズ・レッドフィールドが初めて書いた小説です。彼は自分の自己発見の過程を振り返って、それを九つのインサイト(知恵)を発見し、悟ってゆく冒険小説の形で著しました。(訳者あとがき参照)
私がこの本に出会ったのは1998年頃(約25年前)のことです。当時はまさに「日常に不思議を感じる時」「不思議な体験と偶然の一致」が続いた時期で、今から思えば、変容プロセスが始まった頃でした。
当時は何が起こっているのかわからず、何かを探しているけれど、自分が何を探しているのかもわからず、迷子になっていました。そんなある日、習い事で仲良くなった女性に「最近ちょっと変なんだよね。何かおかしい」と打ち明けたら、この『聖なる予言』を紹介してくれたのです。
読んでみると、まさに当時感じていたことが沢山書かれていて、「これこそ偶然の一致だ」と感動したのを覚えています。「自分が知りたいことが何かわからない状態」から、知るために出かけ、人に会い、経験し、沢山の本を読み、学び、瞑想し、高次のサポートを受け、というような、その後の旅が始まったきっかけになりました。
人生は旅のようなものとよく言われますが、まさにこの25年は長い旅をしてきたように思えます。インナーウィッシュを立ち上げたのもこの期間です。その間にも、仕事・出産・育児・地域活動など日常生活を継続してきました。むしろ、日常生活を通して学びを経験に変えてきたことが役立っています。
25年の経験を経て、今この本を紹介しようと思ったのは、ちょうど変容プロセスの始まり時期にいるお客様と出会ったからです。とても懐かしく新鮮で、当時の初々しい輝きを思い出すきっかけになりました。25年前には、このように落ち着いて振り返ることができる日を想像できなかったので感慨深いです。
もしかすると、他にも今から変容プロセスが始まる人も多いからもしれないと思い、参考になればと紹介しました。一人一人のプロセスは異なっているでしょうけれど、何か少しでもお役に立てればと思います。良い旅路でありますように。
2022年8月18日 inner-wish
日常生活の中で苦しくて出口が見つからないような時でも、意識レベルを変化させれば、自己の全体を俯瞰して道を見出せます。また自己認識が進み、あらゆるレベルが統合されるようになると、日常生活の中で自由に意識レベルを変化させることができます。